事例2:カルテの記載内容に誤りがあったケース
網膜色素変性症は遺伝性の病気であり、 発病する人は生まれつき因子をもっている。
しかし、初診日としては、あくまで初めて受診した日となっている。
従って、厚生年金に加入中に初診日があれば、 障害厚生年金の申請がかのうになります。
この方の初診日も厚生年金に加入している時であったが、カルテに誤って3歳で発症と記載されており、
しかもそれを記載した先生は転勤でおられなかった。
申請人が3歳の時にお母様が網膜色素変性症になられ、 心配になって申請人に検査を受けさせておられた。
その時は異常なしとのことであったが、 検査を受けた事を診断されたと誤って記載されていた。
解決方法
相談に来られた時は、初診日から10年近く経過されており、 運転免許も7年前に返納されていた。
しかし、運転免許を交付した記録が残っていれば、 視力障害の有無が証明できる可能性に思い至った。
そこで警察関係に確認したところ、 運よく5年を超えて保管をされていた。
その中に、免許取得当時「限定なし」との記載があった。
目が悪い場合は「メガネ」等との記載があるので、その記載がないという事は、 視力に問題がなかった事であるとする特別な申立書を作成した。
運転免許では視野も検査する事もあり、 視野障害がなかったことを国が証明しているのと同じと主張し、 医師のカルテ記載ミスであると証明できた。
結果、すんなり障害厚生年金が認められた。
病院勤務時代に警察から天下ってきた方々と仲良くさせて頂き、いろいろ教えてもらっていた情報が役に立ちました。